詩歌

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十字架の道―損失によって益を得る

460 (英623)

1
損しつを経て得る; 十字架経て生きる;
むぎは地に落ちて, おおくの実むすぶ;
完ぜんにくだかれ, ひゃくばい実むすぶ。
完ぜんにくだかれ, ひゃくばい実むすぶ。


2
捕らえようとすると, それに捕らえられ,
なにかに向くなら, それがひと,しばる;
財さんも健こうも, 愛せば,かせとなる。
財さんも健こうも, 愛せば,かせとなる。


3
こくもつじゅくして, 収かくされるのは,
せい徒のかくれた 犠せいと死のゆえ;
われらが収かくを きょう受できるのは,
だれかがいのって, 労苦していたゆえ。




十字架の道―十字架の意義

461 (英622)

1
十字架は苦つう得るのみか?
いな!負えばすべて死すべし!
十字架とはほふることなり;
十字架通れば自己は終わる。


2
十字架つねにひとをほふる;
こくなようで,高貴なすくい;
十字架,避ければいのちなく,
いのちなくば主あらわれず。


3
十字架はごけいかくを成し,
ふるきいのちをたい処する;
十字架が自己をくだくとき,
主の御むねさかえ,勝利得る。




十字架の道―死を通して生きる

462 (英630)

1
十字架のみちで主に すべてささげる,
さい壇にいけにえとして 置けば火はくだる。


(復)
なれはすでに主にすべてを ささげたひとである!
日々十字架のみち行くか?  忠じつであるか?


2
「すべてをささげる」と 言うをねがうが,
ぜん途はおもき十字架と, 困難なあゆみなり。


3
死ぬまで忠じつなれ, みなうしなうとも;
さらばゆたかないのちは, 日々われら満たす。


4
主とひとつとなりて, 死にて生かさる;
主の十字架をともに受け, 主のいのちながす。


5
みこころおもうとき, そんとくはなし;
すべてふん土と見なせば, 主,さまたげられず。




十字架の道―死を通して生きる

463

十字架受け,主とあゆみ, 主をとどめず表現す。
この世捨て,主もとめる, 主をとどめず表現す。


(復)
あらわす! もう主を閉じ込めず;
あらわす! 主をとどめず表現す。




十字架の道―死を通して生きる

464 (英631)

1
復かつの大能知り, 十字架をあいす;
死をとおしてのみ, いのち成長する。


(復)
死なければ, いのちなく,
死を経て,いのちは 成ちょうする。


2
つくり変えのため 死ぬことひつ要;
日々十字架を負い, たましい終わらす。


3
かみよ,主とともに くぎづけたまえ;
死,われに,はたらき, いのちあらわる。




十字架の道―実を結ぶ道

465 (英635詩)

1
ぶどうの木の一しょう,   かんがえてみよ:
そのみち苦難,満ち,  環境はきびしい;
気ままに咲きみだれ, いろあざやかなはな,
野生のはなとは,  何というちがい。


2
ぶどうのはな小さく,   華麗さもなし;
ひと目につかずに  いちにちで散る;
ただ実をむすぶため, ひたすらはげむのみ,
きれいなはなびら,  ほこることなし。


3
たなにしばられて,   自ゆうはない;
気ままなせいちょう,  ゆるされはしない;
困なんに出会っても, 逃げることもできず;
自ぶんのみちを  えらぶことなし。


4
はるにうるわしい   えだひろげて,
木はいのちに満ち,  わか葉はしげる;
やわらかなえだ出し, そらに向けて伸ばす;
無限のあまさを  きょう受しながら。


5
されど,農夫が来て,   あわれみなく,
ナイフとはさみで,  ほこりはぎ取る;
いまさかりのえだも, てきかくに刈り込み,
いらないえだを  すべて取り去る。


6
そんしつのあいだ,   自己憐憫せず,
刈り取るその手に  自己明けわたす;
実をむすぶためには, 日ごとを無駄にせず,
切り取るものに  自己,明けわたす。


7
血をながしたえだ,   つよくされて,
刈りのこされた芽,  豊富に実むすぶ;
されどたいよう照り, 枯れるようにせまり,
実は盛り上がり,  収かくにいたる。


8
ゆたかな実おもく,   えだしずます;
ながく努りょくして,  試練受けたゆえ;
いま,うつくしい実で, なぐさめを受けるが,
すぐ収かくされ,  なぐさめは去る!


9
手でもがれ,あしで   踏みつけられ,
ぶどうの豊富すべて  押しつぶされる;
あかいさけのながれ, この地に満ちあふれ,
ゆたかにあまく,  よろこび満たす。


10
木ははだかにされ,   見るもみじめ:
すべてをあたえて,  くらき夜に入る,
ひとにきょうきゅうして, たのしみあたえるも,
むくいを受けず,  さらに刈られる。


11
ふゆのさむいとき,   ぶどう酒,ひとに
あたたかさあたえ,  あまさあたえる;
かなしみなやむひと, なぐさめつづけるが,
ぶどうの木はただ  さむさに耐える。


12
ふゆは過ぎてまた   しん芽を吹き,
実をむすぶために,  よう意をーする;
過去の苦なんのゆえ つぶやくこともなく,
ただうしなうも,  献身は変わらず。


13
きよい空気を吸い,   けがれ受けず,
犠せいに出会っても,  なおもほほえむ,
さらにまえにすすみ, あいのはぎ取り受く,
損しつ,くるしみ,  知らぬがごとく。


14
木はそのえだより,   ぶどう酒ながす,
捨て尽くすことで  まずしくなるや?
さけを飲み,たのしむ, 気ままな世びとらは,
さいわいを得て,  ゆたかになるや?


15
いのちの原そくは   うしなうこと;
飲むことではなく,  そそぎ出すこと;
さいだいのちからは あいゆえ捨てること,
くるしむひとの  供きゅうはゆたか。


16
自己をにくむもの,   主にえらばれ,
きずを受けるもの,  ひとをなぐさむ;
損しつを受けぬもの, さわがしいにょうはち,
自己,愛するなら,  よろこびはなし。




十字架の道―実を結ぶ道

466 (英636)

1
「死んだならおおくの 実をむすぶ」。
これは主より出た メッセージ!


2
いのちながすため, 死を経過す;
地に落ち,ほうむられ, 実をむすぶ。


3
主,なれを死のなか 閉じ込めず;
いのちを満たして, 復かつさす。


4
いのちながすこと ねがうなら,
死を経過してこそ, ながれ出る。


5
この秘けつまなべ: 「死ねば生く」;
死よりいのち出て, 収かく豊富。




十字架の道―主の道に従う

467 (英629詩)

1
きず,ないのか?   なぜきずあとないのか?
なが名せい,しょうさんは, ひびきわたっているのに,
きず,ないのか?


2
きず,ないのか?   われははくがいされて,
無情,残こくな仕打ちで, むち,くぎのきず受けた,
きず,ないのか?


3
なぜないのか?   奴隷,主人にまさるのか?
師がはじ受け,弟子らは 無きずであん易なのか?
きず,ないのか?


4
きず,ないのか?   じゅんきょう者われのゆえ,
しばられ,打たれ,焼かれ, 獅子にころされたのに,
きず,ないのか?


5
きず,ないのか?   われはしいたげられて,
にくまれ,むち打たれた, なれは健康,無事,へい安,
きずあとない!


6
きずあとない!   この世あいするからか?
そんしつおそれるのか? あいまいなゆえなのか?
なぜないのか?


7
きず,ないのか?   きょう受しているだけか?
主にちゅうじつなものは, ひとから称さんされず,
きずあとある!




十字架の道―主の道に従う

468

1
主のみちそれれば, 自己らくするが,
されどわれは主の 忠じつさをおもう。


2
すでに世を捨てて, きずなを解かれ,
せまきみちを行く, われらはたびびと。


3
世びとのいかる目, さげすみあるも,
ただ主の笑がおと, 主の称賛もとめる。


4
しゅっ世やせいこう, われはもとめず;
主につかえ,かの日, 褒賞得るをねがう。


5
日々御座をあおぎ, われはもとめる,
生かつ,はたらきが, かの日耐えること。


6
世びとよ,めいせい, とみ,ほまれ得よ,
せいこう,はんえい, えい誉,称賛を得よ。


7
されど,われねがう, 孤どく,貧こんを;
最後まで忠じつに したがい行かせよ。


8
主,得たのは死のみ, われも主により,
うしなわるをねがう, ほかにのぞみなし。


9
わが栄光はかの日, いまはにんたい;
主よりもさきには 地のさちもとめず。


10
かの日かんむり受け, なみだぬぐわる!
ちゅう信もてすすむ, 「主よ,とく来ませや」。




十字架の道―主の道に従う

469 (英628)

1
ベツレヘムを発ち, かみへといたる,
主の忠じつまなび, まったくしたがう。
馬ぶねはまずしく, 見るも耐えない,
されどあしすすむ, 手に賞,得るため。


2
行けば行くほどに, みちせまくなる,
労苦理かいされず, はずかしめ受く。
しもべは主じんに まさらないゆえ,
主のくるしみ受け, ともになみだす。


3
ガリラヤ経てのち, ひとに捨てられ,
みちあやまったか? 断じてそうでない。
みちけわしくとも, 平安のなか行く;
上げられるために, おそれずすすむ。


4
ゲッセマネのそので ひとり試練受く,
サタンのこうげき, だれ耐え得るか?
「たたかいはいち時, 賞を見つめよ!」と,
かたる御つかいは, われらはげます。


5
忠じつなたましい, カルバリを経よ;
十字架のもとにて, ともにはじ受く。
自己をあわれむな, 苦つうはしばし;
なれにまみえる日, うれい消え去る。


6
「ぜん途は死んだ」と, とも,はかで泣く,
われら主とともに, たかく上げられ,
地にぞくするもの, もはやもとめず,
よろこんで,いのち, とみをうしなう。


7
もくひょうに向かい, 日々ぜんしんす;
みやこのかがやき, 間ぢかに見える。
われ,ひそかに聞く, てんのしらべを;
イェス,われらむかえ, きずいやされる。


8
主とともにあゆむ, 王こくは間ぢか,
自己はまったく失せ, 主に満たされる。
もはやつみもなく, くるしみもない;
もくひょうに向かい, あゆみつづける。